鳥の巣箱をつくる。
巣箱、どうして鳥だけ大事にするの?という声もある。
そう、巣箱をつくったことで、少なくなった鳥が多くなるということではない。
まして、鳥に偏愛した愛護でもない。
巣箱をつくるという体験を通して、自然のつながりを少しでも理解するため。
神奈川県藤野町篠原
かつてこの集落にはたくさんの野鳥がいた。
それが今少なくなっている。
種類によっては、沈黙の春状態。
鳥は1種であるにもかかわらず、世界に約9000種類もいる。
世界中の各地域の特性にあわせて多様に進化をしてきた生きもの。
鳥に必要なものは、3つ。
餌、子育ての場所、ねぐら。
餌は、木の実、昆虫、蛙、ヘビ、魚、動物と種類によってさまざま。
子育ての場所や、ねぐらは人間にとって家のようなもの。必要。
鳥の餌が減っている。水田の減少。蛙を中心とした鳥の餌となる生物の減少。
藤野、昔は見渡す限り山の中腹まで水田であった。
現在、気づかないくらい跡形もない。
子育ての場所、ねぐらの減少。
どんな木でも鳥の家になるわけではない。
鳥が好むのは、樹齢を重ねた、中が空洞になっている木。
古い大きな木。
昔、薪炭として森を利用していたころは、古い大きな木は、伐らなかった。伐る必要がなかったから。
現在、植林のため、管理しやすいとの理由で伐られた。
鳥の巣箱の必要性。
巣箱をつくるだけでは、鳥が増えることはない。
巣箱をつくることで、鳥の減少からつながる生態系の状態を知り、
そこを回復していくことが大事。
水田、恐るべし。
日本の里山。
藤野の子供たちは、元気だ。
自由な想像力で巣箱をつくっていた彼らが
大人になるのが楽しみだ。
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